カーヴァーウッドクラブは2004年にオーダー家具専門店として創業。
2023年、オリジナル家具を販売するための専用ネットショップを新たに開設しました。
製品は、北海道旭川市の工場で作られる純国産品です。
大学時代
大学でデザインを学んだ。
有名デザイナーになれる程の才能は無いが、人並み以上の何かは持っている気がしていた。
わずかな才能で、どうやって人生を生き抜くか?
技術的に成熟した産業であれば、経験と試行錯誤を積み重ねる事で、完成度の高い商品が作れるようになるのでは?
卒業研究のテーマに「ロングセラー商品を作る経営方法」について研究したいと教授に話したら、「それはデザイナーの仕事ではない、社長の仕事だよ。」
と言われ、却下されてしまった。
その時初めて「そうか、自分がやりたいのは、デザイナーではなく社長なのか」と気が付いた。
わずかな才能を最大限に活用するには、自分でデザインし、自分で売るしかない。
自分の生涯をそれに賭ける事にした。
修行時代
家具メーカー・販売店などを渡り歩いた。
設計・工場・販売・営業、家具に関わる仕事を一通り経験した。
その中でもデザインの仕事は一貫して続けてきた。
二社目に勤めた会社は、技術力が高く旭川でも有数の会社だった。
しかし、親会社が倒産したことで、残念な事に連鎖倒産してしまった。
今、製品を作って貰っている工場は、その時の社員が自分達で新たに立ち上げた会社だ。
独立・開業
家具店と言えば広い店内に多くの在庫抱えて売るもの。
一通りの経験は積んだものの、そんな家具店を開けるだけの資金など有る筈もない。
最低限の予算で、在庫の必要がないオーダー家具の店を開く事にした。
横浜の街道沿いに18坪のお店を出した。
お世辞にも繁盛したとは言えないが、インターネットのおかげで、離れた所からも依頼が貰えた。
オーダー家具時代
出来るだけ違う事やろうと思った。
色々なデザインを考えてお客様に提案した。
自分よりセンスが良い方も多く、お客様に教えてもらう事も多かった。
沢山アイデアを考え、沢山のオーダー家具を作らせて頂いた。
徐々に自分のデザインに対する基準も高くなっていった。
これはまさに学生時代に考えていた事で、オリジナル家具のデザインも次第に進化していった。
変革期
それまで好調であったウエブでの集客が何故か急に悪化した。
店を維持する事が出来なくなり、2019年に店を閉めた。
同時に新型コロナが発生し、世の中はロックダウンになった。
2022年にはウクライナで戦争が起こった。
資材が高騰しオーダー家具の環境も難しくなった。
世界は大きく変わろうとしている。
カーヴァーウッドクラブも変化を促されていると思った。
オーダー家具からオリジナル家具へとシフトする時が来たのではないか。
一年をかけて6.4シェルフとヴァーチャルショールームを開発した。
これは、長い時間をかけて積み上げてきたオリジナルデザインを更に進化させた物で、集大成と言える商品だ。
バーチャルショールームは家賃の心配が無く、作りたい物を作り、いくらでも展示する事が出来る。
学生の時に考えたロングセラー商品の開発と経営の形にようやく辿り着けたのかもしれない。
ヴァーチャルショールームはこちらをクリック
ヴァーチャルショールームの使用法
- 左クリック+ドラッグで視線が移動
- マウスホイールでズームアップ
- 光るポイントを左クリックで視点移動
右下の拡大ボタンで全画面表示に切り替わります。
元の画面に戻るにはESCキーで戻れます。
※ 読み込みに1分程掛かるかと思います。
※ 視点の高さは95cmの設定です。
Design for life
この店は大きくもないし、有名でもない、華やかな受賞歴がある訳でもない。
長い時間を掛けて育ててきた店であり、カーヴァーウッドクラブは私自身だ。
使う人にとって、ささやかだけど役に立つものを届けたい。
その人の人生にわずかでもイロドリを与えられたら、
それは十分価値のある事ではないだろうか。